こんにちわ、キョロスケです。週末は映画館に通い、週に2、3本のペースで新作映画を鑑賞するのが趣味の会社員です。
今回は、血の繋がらない二つの親子を描いた作品「そして、バトンは渡された」の感想です。
本作は、2019年の本屋大賞受賞作を原作とした作品です。同時期公開の「老後の資金がありません!」と同じく前田哲さんが監督を務められています。
一見風変わりな二つの家族ですが、それぞれの家族が持つ嘘と秘密が明らかになり、家族愛が持つ温かみがすごく伝わるハートフルな作品でした。
記事の前半は、あらすじ、登場人物や見所などを記載しました。
後半は、本作の感想を記載しています(感想は、ネタバレを含む場合がありますので、ネタバレNGの方はご注意下さい)。
あらすじ/STORY 風変わりだけど愛に溢れた二つの親子
血の繋がらない親に育てられ、4回も苗字が変わった森宮優子は、わけあって料理上手な義理の父親、森宮さんと2人暮らし。
今は卒業式に向けピアノを猛特訓中。将来のこと、恋のこと、友達のこと、うまくいかないことばかり…。
一方、梨花は、何度も夫を替えながら自由奔放に生きている魔性の女。泣き虫な娘のみぃたんに目いっぱい愛情を注いで暮らしているようだったが、ある日突然、愛娘を残して姿を消してしまった。
そして、優子の元に届いた一通の手紙をきっかけに、まったく別々の物語が引き寄せられるように交差していく。
「優子ちゃん、実はさ…。」森宮さんもまた優子に隠していた秘密があった。
父が隠していたことは?
梨花はなぜ消えたのか?
親たちがついた〈命をかけた嘘〉〈知ってはいけない秘密〉とは一体何なのか。
2つの家族がつながり、やがて紐解かれる《命をかけた嘘と秘密》。
物語がクライマックスを迎え、タイトルの本当の意味を知ったとき、極上の驚きと最大の感動がとめどなく押し寄せる─。
(HP(https://wwws.warnerbros.co.jp/soshitebaton-movie/)より抜粋 ©2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会)
登場人物/キャスト/CAST
優子(永野芽郁):これまでに4回も苗字が変わる不遇な環境なのに、あっけらかんとした性格。同じ高校の早瀬君のことが気になっている。
森宮さん(田中圭):料理で愛情を表現するタイプだが、時にダメ親父っぷりを発揮してしまう優子の今の父親。
梨花(石原さとみ):みぃたんの母親。自由奔放で、目的のためには手段を選ばない魔性の女。
みぃたん(稲垣来泉):友達思いの泣き虫な女の子。いつもみぃみぃ泣いている。梨花のことが好き。
早瀬くん(岡田健史):ピアノが上手な優子の同級生。やがて風変わりな家族構成の優子に惹かれ始める。
水戸さん(大森南朋):梨花が選んだ1番目の夫。梨花に振り回されながらも、家族を残して海外へ働きに出る。
泉ヶ原さん(市村正親):梨花が選んだ2番目の夫。お金目当てで暮らし始める梨花を受け入れ、みぃたんにも愛情を注ぐ。
(HP(https://wwws.warnerbros.co.jp/soshitebaton-movie/)より抜粋)
作品の見どころ 娘の成長とそれを見守る親たち
ピアノ
みぃたんは、友達がピアノ教室に通い始めたことがきっかけで、自分自身もピアノを学び始めます。また、優子も卒業式のピアノ奏者に選出されたことから、ピアノの練習を再開することとなります。
さらに優子の想い人である早瀬くんは天才ピアニストと、本作ではピアノに関わるエピソードが数多く登場し、各シーンでピアノ曲が流れます。
これらのピアノ曲が各シーンを大いに盛り上げているので、俳優さん達の演奏シーンは必見です。
卒業式
卒業式というイベントは、映画だとラストにくることが多いのですが、本作では物語の結末、構成上、ちょっと変わった位置に配置されています。
卒業式というイベントがいつ現れ、その後の物語展開がどうなっていくのかというところも本作の見所です。
家族愛
前田哲監督は、本作と同時期に「老後の資金がありません!(https://rougo-noshikin.jp)」を作製、公開しています。
どちらも、家族愛や家族の絆をテーマとした作品ですが、演出や作品のタッチが違うので、見比べてみるのも面白いかもしれません。
感想(以下、「ネタバレ注意」) 思い出すだけでも涙腺が緩みます
バトンと五人の親
タイトルにも入っているバトン、これは運動会の種目でもあるバトンリレー競争のバトンを指しています。
この種目は、走者がただゴールすれば良い訳ではなく、バトンを持って、次の走者に繋いでゴールしなければなりません。
本作では、優子をバトンに例えて、バトンである優子を五人の親が大切に守り、早瀬くんに繋ぐまでの物語となっています。
個人的に、優子を物に例えるのには、違和感がありました。
しかし、バトンリレーの走者と例えられた親達が優子、みぃたんを落とさず、しっかりと次の走者に託してきたことをこのタイトルで表しているのだと気づきました。
だから、こんなにも心が温まる作品になっているのだと思います。
優子と母親
梨花さんは、みぃたんとした長生きの約束を守るため、優子から姿を消し、ひっそりと他界してしまいます。
そんな母としての優しい思いが痛いほど伝わるからこそ、優子と梨花さんは、再会してほしかったです。
そんなことを思い出すだけでも、涙腺が緩む感動作でした。
以上が「そして、バトンは渡された」に関するキョロスケの感想となります。つらつらと拙い感想記事を紹介させていただきましたが、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。