こんにちわ、キョロスケです。週末は映画館に通い、週に2、3本のペースで新作映画を鑑賞することを趣味としている会社員です。
ある人物のサクセスストーリーを扱った作品っていうのが映画にも沢山あります。
これらの作品の主人公達は、その道の才能が有ろうが無かろうが、様々な困難に直面しながらも努力や周りの助けを得て困難に打ち勝ちます。そして、最後に夢や理想などを叶えていきます。
最近見た作品だと「アリー/スター誕生」(2019)が印象的でした。
アリーは将来の旦那となるジャクソンに歌の才能を見出されて、一躍スターとなります。
しかし、勢いもあり活躍していくアリーと対照的に旦那のジャクソンは、ドンドン落ち目に…。
彼女達の関係はどうなっていくのか。アリーは、最後に何を掴むのか。
今回は、そんなアリーのように父親と旦那にと男性に振り回されつつも、伝説的歌姫へと登りつめたアレサ・フランクリンを描いた作品「リスペクト」の感想です。
記事の前半は、あらすじ、登場人物や見所など、後半は、本作の感想を記載しています(感想は、ネタバレを含む場合がありますので、ネタバレNGの方はご注意下さい)。
あらすじ/STORY
少女のころから抜群の歌唱力で天才と称され、煌びやかなショービズ界の華となったアレサ(ジェニファー・ハドソン)。
しかしその裏に隠されていたのは、尊敬する父、愛する夫からの束縛や裏切りだった。
極限まで追い詰められる中、すべてを捨て自分の力で生きていく覚悟を決めたアレサは、ステージに立ち観客にこう語り掛ける。
「この曲を、不当に扱われているすべての人に贈ります」 自らの心の叫びを込めたアレサの圧倒的な歌声は、やがて世界を歓喜と興奮で包み込んでいく―。
(公式サイト(https://gaga.ne.jp/respect/)より引用 © 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.)
登場人物/キャスト/CAST
アレサ・フランクリン(ジェニファー・ハドソン): 子供の頃から歌が上手だったことから、事あるたびに父親から歌う事を強制される。
C.L.フランクリン師(フォレスト・ウィテカー):アレサの父親であり、神父。黒人差別に対抗するため、アレサの歌を利用して聴衆達を鼓舞する。
テッド・ホワイト(マーロン・ウェイアンズ): アレサの旦那であり、彼女のマネージャー。彼女と愛し合っていたが、アレサが大きく成功するにつれて、彼女を強く束縛するようになる。
作品の見どころ
激動の人生を送るアレサ
父親と旦那テッドと男性からの束縛や不当な扱いを受け続けるアレサ。
しかも心の拠り所だった母は、急逝してしまいます。
それなのに、詳しくはここで書けませんが、彼女は父とテッド以外からも不当な扱いを更に受けていました。
そんな苦境にもめげずに歌姫としてスターダムに上る彼女の姿に注目です。
アレサの味方となってくれる家族(女性)
そんな頼りにならない男性陣を尻目に、アレサの女系家族は、衝突はしますが、彼女を力強くサポートします。
そんな強い家族愛に支えながら誕生するヒット曲という流れも注目です。
感想(以下、「ネタバレ注意」)
1960年代
アレサが世間から注目を浴び、活躍し始める1960年代は、アメリカにとっては対外的には米ソの冷戦が続いており、「クーリエ:最高機密の運び屋」(2021)でも取り扱われた“キューバ危機”はアレサの初期ヒット曲がでる5年前となる1962年の出来事です。
一方、対内的には、黒人差別を問題にした公民権運動が長く続いており、対内外ともに激動の時代だったとも言えます。こちらも「デトロイト」(2017)で取り扱われた“デトロイト暴動”が1967年に起きています。
本作は、そんな激動の最中のアレサの物語なのですが、特に黒人差別に関するエピソードをバッサリ切る事なく上手く当時の雰囲気を残して、アレサの物語を描いていると思いました。
アレサ自身の挫折
本作のタイトルにもなった楽曲「リスペクト」を歌い上げるシーンは、観ている私自身、物語が終わったと思うほどの盛り上がりでした。
このため、その後にアレサが実生活や歌手生活に不調をきたし、その苦難を乗り越えるエピソードが入ってきます。
このエピソードが入った事で、アレサの歌いたい理由だけでなく、亡き母への想いがアレサの歌に込められていきます。
個人的には、このエピソードを通してアレサが、父や元旦那といった外向きの障害と母の喪失やアルコール中毒といった内向きの困難を乗り越えて、その後、伝説的な歌姫になったという自然かつ説得力のある流れになっていたなぁと感じました。
以上が「リスペクト」に関するキョロスケの感想となります。つらつらと拙い感想記事を紹介させていただきましたが、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
65%「音楽映画」35%「伝記映画」な映画だという感想でした(笑)
一方で…
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