映画の感想

【感想】映画「アイの歌声を聴かせて」人間とAIとの絆

こんにちわ、キョロスケです。週末は映画館に通い、週に2、3本のペースで新作映画を鑑賞することを趣味としている会社員です。

今回は、AIのロボットシオンが運用試験として高校に転校し、女子高生のサトミを幸せにする作品「アイの歌声を聴かせて」の感想です。

幸せの形は人それぞれですが、AIのシオンが考える幸せとはどんな形だったのか、シオンの歌声で変化していくサトミと彼女の友人たちの日常が観ていて楽しい作品でした。

記事の前半は、あらすじ、登場人物や見所などを記載しました。

後半は、本作の感想を記載しています(感想は、ネタバレを含む場合がありますので、ネタバレNGの方はご注意下さい)。

あらすじ/STORYミュージカルを交えつつ、育まれる人間とAIとの友情

景部高等学校に転入してきた謎の美少女、シオン(cv土屋太鳳)は抜群の運動神経と天真爛漫な性格で学校の人気者になるが…実は試験中の【AI】だった!

シオンはクラスでいつもひとりぼっちのサトミ(cv福原遥)の前で突然歌い出し、思いもよらない方法でサトミの“幸せ”を叶えようとする。

彼女がAIであることを知ってしまったサトミと、幼馴染で機械マニアのトウマ(cv工藤阿須加)、人気NO.1イケメンのゴッちゃん(cv興津和幸)、気の強いアヤ(cv小松未可子)、柔道部員のサンダー(cv日野聡)たちは、シオンに振り回されながらも、ひたむきな姿とその歌声に心動かされていく。

しかしシオンがサトミのためにとったある行動をきっかけに、大騒動に巻き込まれてしまう――。

ちょっぴりポンコツなAIとクラスメイトが織りなす、ハートフルエンターテイメント!

(HP(https://ainouta.jp)より抜粋 ©吉浦康裕・BNArts/アイ歌製作委員会)
予告編(YouTube)

登場人物/キャスト/CAST 

シオン(CV土屋太鳳):とびきり明るい転校生。変わった性格だが明るい人柄で、すぐにクラスの人気者に。実は、サトミの母が開発している実験中のAI。幸せの意味も知らないポンコツな【AI】で、ことあるごとにミュージカル調に歌いだし、思いもよらない行動に走る。

サトミ(CV福原遥): 真面目でまっすぐな性格で、母子家庭で家事もこなす母親想いの高校生。人一倍しっかりしているが、本心を見せるのが苦手。ある事をきっかけに学校では孤立してしまっている。

トウマ(CV工藤阿須加): サトミの幼なじみで、電子工作部に所属している。研究者顔負けの機械マニア。密かにサトミに好意を抱き続けているが、一歩踏み出せないでいる。

ゴッちゃん(CV興津和幸): 勉強も運動もそつなくこなすイケメン。気さくな性格のため、クラスでも男女ともに人気がある。アヤと付き合っているが、ある理由でいまは距離をおいている。

アヤ(CV小松未可子):気の強いサトミのクラスメイト。ゴッちゃんと付き合っているが、最近は少しうまくいっておらず、彼がほかの子と話していると嫉妬してしまう。

サンダー(CV日野聡):柔道部に所属している。人一倍熱心に練習に打ち込んでいるが、試合には勝ったことがない。転校生のシオンが気になっている。

美津子(CV大原さやか):サトミの母親。星間エレクトロニクスの社員で、「シオンプロジェクト」のリーダーを務めている。

野見山(CV浜田賢二):星間エレクトロニクスの社員。サトミの母・美津子の部下で「シオンプロジェクト」の一員。

西城(CV津田健次郎):サトミの母・美津子の上司で、星間エレクトロニクスの支社長。

(HP(https://ainouta.jp)より抜粋 ©吉浦康裕・BNArts/アイ歌製作委員会)

作品の見どころ 変化するサトミと友人達の関係

AIがさらに活用された世界

田植えをするロボットから、学校の中を掃除するロボット、家事をサポートするAIとサトミ達の住む街は、いたるところでAIやロボットが活用されています。

そんな今よりも人間とAIがより共存関係を深めた世界。

そこで人々はどんな風に生活しているのか、またどんなに便利になっているのか。

そんな明るい未来の街を本作では提示しています。

ミュージカルで好転していく友人やサトミ

突如、転校してきたシオンは、ことあるごとにミュージカルを思わせるように歌い出します。

シオンの歌声は、ある理由から学校の中で孤立していたサトミの人間関係をドンドンと変えていきます。

そんなシオンのミュージカルを思わせるシーンは、唐突ながらも観ていて胸が踊る演出となっているので、注目です。

・予測不可能な行動をするAIは悪者?

AIが今よりも更に活用されている本作ですが、そんなAIに対して、危機感を持つ人々もいます。

彼らは、人間の道具であるロボットやAIが人間にとって予測不能な行動を取る事を非常に嫌がります。

彼らの言うとおり、命令以外の行動をとるAIは危険な存在なのでしょうか。

「ロン 僕のポンコツ・ボット」と併せて観てみたい

映画では、「素晴らしき世界」や「ヤクザと家族」のように、同時期に似たようなテーマ、素材を扱った作品が登場することがあります。

本作も似たような素材、テーマを扱った作品として「ロン 僕のポンコツ・ボット」が同時期に公開されています。

どちらも「人間」と「AI」との絆を扱った作品ですので、見比べてみるのも面白いと思います。

感想(以下、「ネタバレ注意」) シオンの秘密が明らかになってからも面白い

シオンは何故、サトミを知っていたのか

シオンは転校初日から、サトミを知っています。

私は、シオンの開発者がサトミの母親だから、最初からサトミの情報をインプットしていたのだろうなと誤認しました。

しかし、トウマが小学校の頃に作成したAIだったからということが判明し、作品冒頭の電脳空間のシーンやシオンがミュージカル調にすぐ歌い出す理由が一気に判明する展開はすごくよかったです。

ミュージカルシーンは鳥肌でした

作品前半でシオンが皆を振り回しながらもサトミを幸せにしようと彼らの仲をとり持つミュージカルシーンはどれも演出が良かったです。

個人的には、ゴッちゃんとアヤが仲直りするシーンとサンダーとシオンの乱取りは、テンポも良くて好みのシーンでした。

物語後半でサンダーがシオンと乱取りの約束をするシーンにもサクッと繋がっていて、青春モノってやっぱいいなぁと思いました。

暗示されていたAIの怖さ?

作中、明確には登場しませんが、AIを常に人間の管理下にして置かないと危険だと主張するAIの反対勢力や規制法が示唆されます。

私は、シオンが過去に電脳世界に逃げ出し、その後、サトミを常に見守り続けていたエピソードで、彼らの主張の正しさが少し示唆されていたのかなと思いました。

このエピソードでは、シオンはトウマから「サトミを幸せにしてあげて」という命令を基に、長い年月、サトミを見守り続けています。

この過去を知って観ているので、心温まるシーンと思えますが、そういった背景がなければ、機械が自己判断で人々を常に監視し続けていたという見方も成り立つんじゃないか?

反対勢力が危惧するAIの危険性も示唆されていたのかもしれないと思いました。

以上が「アイの歌声を聴かせて」に関するキョロスケの感想となります。つらつらと拙い感想記事を紹介させていただきましたが、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。

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