こんにちわ、キョロスケです。週末は映画館に通い、週に2、3本のペースで新作映画を鑑賞することを趣味としている会社員です。
現実に女性初の総理大臣が現れるかもしれない自民党の総裁選の投票が9月29日と間近になり、内容、話題ともにタイムリーな作品が上映されました。
今回紹介する映画は、日本の政治に興味がある人もない人もエンタメとして楽しめる作品「総理の夫」です。
ある日、愛する妻が日本初の総理大臣となった旦那の日和は、日本初のファーストジェントルメンとして、政治の世界に否応無く関わることになります。
お坊ちゃんで、趣味を仕事にした日和の目線から日本の為にと精力的に働く妻の凛子、日和もそんな凛子を見て、慣れないながらも政治活動をサポートします。
多くの難題を前に、愛する夫婦が協力し、解決していく様は観ていて楽しく、友達や家族と一緒に観れる作品だと思います。
では、本作の見所や感想をお伝えしたいと思います(感想については、ネタバレを含みますので、ネタバレNGの方はご注意下さい)。
あらすじ(未視聴者向け)
大まかなあらすじは次のとおりです。
- 主人公の夫(日和)は、政治活動に無縁の生活を送っていた。
- 妻の凛子が総理大臣に就任。日和は、否応無く政治の世界に関わることに。
- 日和を襲うハニートラップ。凛子を引きずり落とそうとする盟友の裏切り。
- 総選挙に当たり、愛する妻を全力でサポートする日和。
ある日、鳥オタクが高じて鳥類研究所に勤務する日和は、電波も通じない僻地での出張から戻った日に妻の凛子が総理大臣に就任することを知ります。
これまで、妻である凛子と研究者である日和は、仕事に関して励ましはすれども、お互いに関与してこなかった二人だが、この日を境に、日和は内閣広報担当の富士宮に管理される日々を送ることになります。
急激な変化に戸惑う日和を尻目に、日和の実家であるソウマグローバルの会長、CEOを務める母や兄からも事業者への待遇を良くするよう凛子に働きかけるよう諭されます。
凛子が総理大臣を就任してから数日後には、凛子の追っかけだけでなく、日和の追っかけも現れるようになります。
そして二、三ヶ月後、日和はハニートラップを仕掛けられます。
凛子や富士宮の機転により、無事に解決するも事件の黒幕として、凛子の政党と連立している政党を仕切る原の裏切りが明らかになります。
これを知った凛子は、衆議院を解散し、総選挙に挑みます。
日和も凛子を当選させるべく、未経験ながら選挙活動のサポートと凛子を全力で応援します。
本作は、妻の政治活動を支援しながら、更にお互いの夫婦愛を深めていく二人の様子を描いたラブコメ作品となります。
登場人物
本作の主な登場人物達です。
相馬日和(田中圭):相馬グループの御曹司で凛子の旦那。大の鳥オタク。
相馬凛子(中谷美紀):日和の妻であり、直進党の党首。強く美しいリーダー像を体現した選挙活動中の演説シーンは必見だと思います。
富士宮あやか(貫地谷しほり):直進党員で、内閣広報担当として日和の行動を監視、管理する。凛子に心酔しており、総理の旦那としての自覚が足りない日和に対し、キツく当たる。
伊藤るい(松井愛莉):日和の務める研究所の同僚。
徳田実(木下ほうか):日和の務める研究所の所長。相馬グループの御曹司であり、総理の旦那である日和の良き理解者?
阿部久志(米本学仁):日和をハニートラップに嵌めたフリーライター。事件後は改心し、日和や凛子の支持者となる。
相馬多和(片岡愛之助):日和の兄であり、ソウマグローバルのCEOを務める。弱者救済を謳う凛子の政策に立腹している。
相馬崇子(余貴美子):日和の母であり、ソウマグローバルの会長を務める。総理の旦那として頼りない日和の振る舞いに呆れてはいるが、母として常に日和へ助言、忠告をする。
原久郎(岸部一徳):民進党の党首であり、凛子の盟友。しかし、自身の野望成就のため、凛子を裏切り敵対することになる。
作品の見どころ
沢山ある本作の見所の内、私が敢えて見所として挙げたいのは次の2点です。
- 大盛り上がりの凛子の街頭演説シーン
- 常に凛子を信じ、支える日和の姿勢
1つ目の見所は、凛子の街頭演説シーンです。
総理大臣となったものの、原の裏切りにより衆議院解散に踏み切った凛子は、弱者救済に必要な法案とそのための増税の是非を国民に問う総選挙に打って出ます。
全国行脚の中、凛子の体にも異変が起きます。
しかし、日和の励ましもあり、多くの人達が注目する中で自分の思いや願いを込めた街頭演説を敢行します。
作品中で大いに盛り上がるシーンですので、注目したいところです。
次の見所ですが、常に凛子を信じ、彼女を支える日和の姿勢です。
元々、お互いの人柄に惹かれ、結婚した二人であったので、日和は凛子の仕事に関しては理解しつつもノータッチでした。
また、相馬グループと呼ばれるほどの大企業の実家を飛び出し、自分の趣味と仕事を兼ねた鳥類研究所での仕事に没頭しています。
そして愛する妻のために、家事を行い家庭で凛子のサポートを行います。
しかし凛子の総理大臣就任に伴い、大好きな出張の自粛や自宅の引越しと日和の生活は一変してしまいます。
それでも愛する妻の帰りを待ち、くたびれた彼女を日和は優しく励まします。
総選挙においても、日和は未経験ながらも選挙カーに乗って、凛子の支援者らに笑顔で手を振り、妻の当選目指して一緒に頑張ります。
作品全編を通して、愛する妻を信じ、支え続ける日和の姿がタイトルどおり見所の一つだと思います。
感想(以下、既視聴者向け「ネタバレ注意」)
さて、上記の特徴を持った本作「総理の夫」ですが、視聴された皆さんはどんな感想を持ったでしょうか。
個人的に印象的だったのは次の点です。
- 政治的な話は、若干薄めだった。
- 凛子の妊娠、出産
まず、本作は総理大臣の夫を主人公とした目線で描かれるシーンが多いのですが、夫である日和自身に政治的な興味が少ないこともあり、政治的な話は控えめな感じだったと思いました。
凛子が一貫して弱者救済のための政治をしようと国会や選挙活動中に様々な政策を掲げますが、具体的に何をするのか、それによって何が変わるのかといったところは作中では明らかになりません。
その辺りをスパッと割愛し、政治家のプライベートな面に焦点を当てつつ、関係者のドタバタを魅せることに集中しているので、ヒューマンコメディとして楽しめる作品になったのかなぁと個人的には納得しています。
次に凛子の妊娠、出産ですが、凛子はシングルマザーや子育てにも支援をしようと政治活動をしていることが作品序盤から何と無く伺えます。
しかし、当の本人は40代を迎えながらも子供がいません。
ある意味、子育てに苦労している人から見れば、子供も育てた事がない奴がこっちの苦労なんかが分かるのか、という構図が作品序盤で示唆されています。
それが、総選挙という大忙しな時期に凛子の妊娠が発覚します。
しかも、40代での高齢出産及び政治家の産休と育休と前例の少ない事が待ち構えることになります。
これは、先ほどの育児をした事がない政治家という立場が一転して、育児に苦労している人達と同じ目線、立場に凛子が並んだ状態になります。
残念ながら、凛子は当選後に無事二度目の大臣就任を果たすものの、圧迫流産という危険な状態に陥ってしまうため、早々に大臣を辞任してしまいます。
しかし、この経験により、彼女の政策が国民の声を聞いただけの上っ面なものではなく、自身が苦労した経験が活きた期待感のもてる政策に一変したと私は勝手に思っています。
以上が「総理の夫」に関するキョロスケの感想となります。つらつらと拙い感想記事を紹介させていただきましたが、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。